マウスピース矯正は、透明で目立ちにくい矯正方法として注目されていますが、「矯正中の口臭が気になる」というお悩みを持つ方がいらっしゃいます。マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べ口臭は起きにくいと言われていますが、マウスピース矯正中に口臭を気にされる方もいらっしゃいます。しかし、原因や対策を知ることで対処できる可能性があります。今回は、マウスピース矯正中の口臭の原因、放置するリスク、そして予防法について詳しく解説します。
1. マウスピース矯正中は口臭が強くなる場合がある?その原因とは?
口臭の原因は歯科疾患、鼻の病気(蓄膿症など)、内臓の病気、など様々あります。その中でも歯科疾患由来のものは、歯並びが良くなり、メンテナンスが行いやすくなれば歯周病などのリスクが下がり、口臭が改善される可能性もあります。
しかし、矯正治療中は矯正装置が口腔内に装着されるため、ブラッシングが難しくなり、結果としてむし歯や歯周病のリスクが上がり、口臭が発生する可能性が高くなります。
ワイヤー矯正と比較してマウスピース矯正はマウスピースの取り外しができるためブラッシングがしやすく、マウスピースも歯の移動ごとにどんどん交換していくため口臭が発生しにくいと言われています。ただし、お手入れが不十分の場合、口臭が発生することも考えられます。
※1日20時間以上の装着が必要です。
マウスピース矯正中に口臭が強くなる主な原因について解説します。
①細菌の繁殖
マウスピースを装着することで、歯が密閉され、湿度と温度が上昇します。この環境は細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因となることがあります。
②食べかすの残留
マウスピース装着中に適切な口腔ケアができていないと、歯の隙間やマウスピース内に食べかすが残ります。これが細菌のエサとなり、口臭が発生します。
③唾液の流れが制限される
マウスピースによって唾液の流れが制限され、口腔内の自浄作用が低下します。この状態では細菌が増殖しやすくなり、口臭が発生します。
④マウスピースの不十分な洗浄
マウスピース自体が清潔でない場合、表面に細菌や汚れが付着し、これが口臭の原因となります。
取り外しが可能なマウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて口臭が強くなりにくい口腔環境を整えることができます。
しかし、普段の口腔ケアに加えて、マウスピースの正しい取り扱いが重要であることを理解しておきましょう。
2. マウスピース矯正中の口臭を放置するリスク
口臭をそのままにしていると、単なる不快感だけでなく、健康面や治療にも悪影響を及ぼすことがあります。
マウスピース矯正中の口臭を放置するリスクを以下に解説します。
①むし歯や歯周病のリスク増加
口臭が強い場合、多くは細菌の繁殖が原因です。この細菌はむし歯や歯周病の発生リスクを高めるため、矯正治療にも悪影響を与える可能性があります。
②矯正装置への悪影響
口腔内が不衛生な状態でマウスピースを使用すると、細菌や汚れが蓄積し、装置の清潔を保てなくなります。
③社会的なストレスの増加
口臭は自分だけでなく周囲にも影響を与えるため、矯正中のコミュニケーションに影響することも考えられます。
④治療期間の延長
口臭の原因が細菌の繁殖の場合、口腔環境の悪化に繋がり、治療計画の変更や中断が必要になる場合があります。その結果、治療期間が延びるリスクもあります。
口臭を防ぐためには、適切なケアを行うことでこうしたリスクを未然に防ぐことが期待できます。
3. マウスピース矯正中の口臭への予防策
マウスピース矯正中に発生する口臭を予防するためには、日々のケアと正しい習慣を意識することが大切です。以下に具体的な対策を解説します。
①こまめな歯磨きとデンタルフロスの使用
マウスピースを装着する前後には必ず歯磨きを行い、歯間にはデンタルフロスを使用して食べかすを取り除きましょう。就寝中は唾液分泌が減少し口臭のリスクが高まるため、特に夜間のケアは重要です。
②マウスピースの徹底した洗浄
マウスピースは専用の洗浄剤やぬるま湯でしっかり洗浄し、清潔に保つことが重要です。定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを行い、細菌や臭いの元を取り除きましょう。
③適切な水分補給
唾液の分泌を促進するために、こまめな水分補給を心掛けましょう。糖分が含まれているものを摂取した時は、歯磨きをしてからマウスピースを装着するようにしましょう。
④定期検診の受診
矯正治療中は、歯科医院での定期的な検診とクリーニングを受けることで、むし歯や歯周病の早期発見が可能です。また、口臭の原因を特定し、適切なアドバイスを受けることもできます。
⑤バランスの良い食生活
口臭を予防するためには、栄養バランスの取れた食事が必要です。野菜や果物を積極的に摂取し、細菌の栄養源となる砂糖は摂りすぎないように注意しましょう。
日常生活におけるこれらの習慣を意識することで、口臭の発生を効果的に抑えることができます。
4. 熊本市の歯医者 熊本上通矯正歯科クリニックのマウスピース矯正について
熊本市の歯医者、熊本上通矯正歯科クリニックではマウスピース矯正治療の「インビザライン」、「キレイライン矯正」を行っています。
インビザライン
目立ちにくく、全体の歯並びを整えられるマウスピース矯正です。軽度から重度まで幅広い歯並びの症例に対応しています。
キレイライン矯正
前歯部分を対象とした矯正装置で、短期間で治療費を抑えて治療を進めることができます。
また、ホワイトニングジェルが付属しており、矯正治療のマウスピースを利用してホワイトニングができる点が特徴です。
さらに、熊本上通矯正歯科クリニックでは上記マウスピース矯正以外にも以下の治療を提供しています。
理想的なEラインをつくる「口ゴボ治療」
口元の突出感を改善し、横顔を整えるためのワイヤー矯正です。
歯の裏側に器具を装着して行う「ブラーバ」
アメリカ発のワイヤー矯正で、目立ちにくい装置を用いて比較的短期間で歯並びを整えます。
お子様向け治療プログラム「キレイラインKIDS」
最短1年で混合歯列期の歯並びの改善や悪習癖の改善を行い、理想的な永久歯列期を実現させる為の土台作りをします。
熊本上通矯正歯科クリニックではカウンセリングを大切にしており、患者様一人ひとりのお悩みやご希望をじっくり伺いながら、治療法を提案いたします。
マウスピース矯正はマウスピースを取り外しすることができるため歯磨きがしやすいことや、フロスを通すことができる点がメリットです。そのためマウスピース矯正中の口臭は、口腔内環境やケア方法を見直すことで予防をすることができます。細菌の増殖が原因となることが多いため、日々の丁寧な口腔ケアとマウスピースの清潔を維持することが大切です。また、口臭を放置すると矯正治療の妨げになる可能性もあるため、できるだけ早く対応するようにしましょう。
熊本上通矯正歯科クリニックでは、マウスピース矯正中の口臭に関するご相談も随時受け付けています。熊本で矯正治療にお悩みの方はお問い合わせください。
監修:熊本上通矯正歯科クリニック
院長:村上政敏