マウスピース矯正は目立ちにくく、取り外しができることから、多くの方に選ばれています。ワイヤー矯正の場合、歯面にブラケットやワイヤーを固定することから食べ物がはさまりやすくなったり、歯磨きがしづらいため虫歯のリスクが上がります。ワイヤー矯正と比較すると矯正装置を取り外しすることができるマウスピース矯正の場合は虫歯リスクを下げることもあります。
しかし、「マウスピース矯正は虫歯になりやすいのでは?」と心配する声もあります。
確かに、マウスピース矯正中はお口の環境が変わるため、虫歯のリスクが高まることがあります。では、なぜマウスピース矯正中に虫歯ができやすくなると言われるのでしょうか?また、虫歯ができた場合の治療方法や、矯正中でも健康な歯を維持するための予防法はあるのでしょうか?今回は、マウスピース矯正と虫歯の関係について詳しく解説します。
※マウスピースは一日20時間以上の装着が必要です。
1. マウスピース矯正中に虫歯ができやすくなる理由
マウスピース矯正中に虫歯ができやすくなる理由は、いくつかの要因が重なることで起こります。
①マウスピースが唾液の作用の妨げる
マウスピースを装着していると歯が覆われるため、唾液が歯の表面に十分行き渡りにくくなります。唾液には虫歯を防ぐ効果があるため、唾液の作用が制限されることで虫歯リスクが高まることがあります。
②食べ物や飲み物の残留
歯面の清掃を怠った状態でマウスピースを装着すると、糖分や酸が歯の表面に密着したままの状態になります。これが虫歯の原因菌のエサとなり、虫歯が発生しやすくなります。
③不十分な歯磨き
矯正中は歯のケアが難しくなる場合があります。マウスピースを頻繁に取り外すことを面倒に感じ、歯磨きを怠るケースが虫歯の原因になります。
④マウスピース自体の清掃不足
マウスピースに細菌や汚れが付着すると、装着中に歯に影響を与え、虫歯や歯周病を引き起こす可能性があります。
これらの要因が重なることで、マウスピース矯正中に虫歯ができやすくなってしまう場合があります。
2. マウスピース矯正中に虫歯ができた場合の治療方法
もしマウスピース矯正中に虫歯ができてしまった場合、早期の診断と治療が重要です。
治療は以下のような手順で進められることが多いです。詳しく解説します。
①初期の虫歯の場合
要観察またはフッ素塗布を行います。
初期段階では、虫歯がエナメル質の範囲内にとどまるため、フッ素塗布や歯磨き指導で進行を抑える場合があります。
②中等度の虫歯
充填治療を行います。
虫歯が象牙質まで進行している場合、詰め物(コンポジットレジン)やインレーなどを使用した修復が行われます。この場合、マウスピースの再調整が必要となる場合があります。
③進行した虫歯
虫歯が神経まで達してしまった場合、根管治療が必要です。
治療後は仮歯やクラウンを装着し、マウスピースが適合するよう再製作を行います。
3. マウスピース矯正中の虫歯の予防法
マウスピース矯正中の虫歯を予防するには、日々のケアと適切な対応が欠かせません。以下は、具体的な予防法です。
①食後の歯磨きを徹底する
食後は必ず歯磨きを行い、歯の表面に残った食べ物や飲み物のカスをしっかり取り除きます。フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、虫歯予防効果が高まります。また、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを使うと効果的です。
②マウスピースの清掃を怠らない
マウスピースは毎日洗浄し、細菌や汚れを取り除きましょう。専用の洗浄剤を使用すると、より効果的に清潔を保つことが期待できます。
③間食や甘い飲み物を控える
虫歯のリスクを減らすために、糖分を含む飲食物を控えることも重要です。特に、マウスピース装着中は食べ物や飲み物が歯に付着しやすく、虫歯の原因になる可能性があります。
④定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける
矯正中は歯科医院での定期検診が欠かせません。歯やマウスピースの状態をチェックしてもらい、問題があれば早期に対処することで虫歯を防ぐことができます。
⑤フッ素の活用
歯科医院でのフッ素塗布や、自宅で使えるフッ素配合のジェルや洗口液を取り入れると、虫歯の予防効果がさらに高まります。
⑥水を頻繁に飲む
食事の後や間食の際には水を飲むことで口の中を洗い流し、唾液の分泌を促進して口内環境を整える効果があります。
4. 熊本市の歯医者 熊本上通矯正歯科クリニックのマウスピース矯正について
熊本市の歯医者、熊本上通矯正歯科クリニックではマウスピース矯正治療の「インビザライン」、「キレイライン矯正」を行っています。
インビザライン
目立ちにくく、全体の歯並びを整えられるマウスピース矯正です。軽度から重度まで幅広い歯並びの症例に対応しています。
キレイライン矯正
前歯部分を対象とした矯正装置で、短期間で治療費を抑えて治療を進めることができます。
また、ホワイトニングジェルが付属しており、矯正治療のマウスピースを利用してホワイトニングができる点が特徴です。
さらに、熊本上通矯正歯科クリニックでは上記マウスピース矯正以外にも以下の治療を提供しています。
理想的なEラインをつくる「口ゴボ治療」
口元の突出感を改善し、横顔を整えるためのワイヤー矯正です。
歯の裏側に器具を装着して行う「ブラーバ」
アメリカ発のワイヤー矯正で、目立ちにくい装置を用いて比較的短期間で歯並びを整えます。
お子様向け治療プログラム「キレイラインKIDS」
最短1年で混合歯列期の歯並びの改善や悪習癖の改善を行い、理想的な永久歯列期を実現させる為の土台作りをします。
熊本上通矯正歯科クリニックではカウンセリングを大切にしており、患者様一人ひとりのお悩みやご希望をじっくり伺いながら、治療法を提案いたします。
まとめ
マウスピース矯正中は唾液の流れが妨げられ、虫歯リスクが高まることがありますが、適切なケアで予防することが可能です。
食後の歯磨きやマウスピースの清掃、定期的な歯科医院での検診を徹底、フッ素の活用や糖分摂取のコントロールも有効です。
虫歯ができた場合でも早期に対応すれば矯正治療を継続できる場合があります。
熊本市でマウスピース矯正を検討している方は熊本上通矯正歯科クリニックへご相談ください。
監修:熊本上通矯正歯科クリニック
院長:村上政敏